那須塩原 放射能から子どもを守る会は平成23年11月11日に栃木県に健康調査に関する要望書提出しました。
提出した内容は下記のとおりです。
提出した内容は下記のとおりです。
平成23年11月11日
栃木県知事 福田 富一 様
那須塩原 放射能から子どもを守る会
代表 手塚 真子
栃木県知事 福田 富一 様
那須塩原 放射能から子どもを守る会
代表 手塚 真子
栃木県健康調査に関する要望 書
放射線量の測定や食物検査等、県民の健康に重点を置いた対応をしていただき感謝申し上げ
ます。
現在、栃木県では県民を対象とした健康調査の実施を検討されていると聞いております。私
たちの会でも、福島県で実施されている健康調査の実情などを踏まえ、県民のためになる健康
調査とはどういうものか、県民の目線で検討いたしました。県民としてこのような健康調査を
望む、というものを下記の通りまとめましたので、ご査収、ご検討くださるようお願いします。
なお、回答につきましては、お手数ではありますが、項目ごとに文書による回答をお願いいた
します。
記
1. 健康調査の実施にあたっては、県北西部を中心に、福島県の一部より空間放射線量が高い
地域があることなど、県内の汚染度にばらつきがあることから、汚染度に応じた検査体制
の構築を図ること
2. 特に、県北西部においては、主に冬季に発生する那須おろし、日光おろしと呼ばれる北寄
りの強風による表土の飛散により、呼吸由来の内部被ばく量の増大が懸念されることか
ら、その影響についても把握できる検査体制を構築すること
3. 県民の実効被ばく量を推定するにあたって、特に子どもに対しては、給食のほか、登下校、
部活動等の1日の生活パターンを考慮しつつ、外部及び内部ひばくの総量として行い、そ
の結果について広く県民に周知すること
4. 来年1月1日に完全施行される放射性物質汚染対処特措法では、年間1mSv(0.23μSv/h)
以上については、除染対象地域となる方向で検討されているとのこと。外部被ばくのみの
評価ではあるものの、この地域については国がその影響を懸念していることを認めてい
るところであり、それを踏まえて当該地域に居住する県民の詳細な被ばく線量を把握す
る必要があることから、血液検査等の臨床的な健康調査を実施すること
5. 長期低線量被ばくについては、その影響について専門家でも意見が分かれ、未解明な部分
が多いとされていることから、国内でこれまでに採用されてきた論文に頼ることなく、広
く国内外の最新情報を入手し、予防原則に則り、真に安全側に立った議論を行い、健康調
査等の対策に反映すること
6. 食品等からの内部被ばくについては、今後、数十年にわたって続くことはチェルノブイリ
原発事故後の事例で確認されていることであり、一過性の調査ではなく、継続的な健康調
査等のモニタリングを行うこと
7. 自然豊かな本県の特徴から、山菜・きのこ・ジビエ等四季折々の自然の恵みを楽しむ文
化があり、また家庭菜園を楽しむ県民も多いことから、流通食品の検査だけでは県民の健
康被害予防には難しい環境にあり、実際に体内に取り込んだ放射性物質の感知を前提と
した検査を実施すること
8. 被ばくに関して既知の小児甲状腺がん等に囚われることなく、膀胱がんや心臓病等、低線
量被ばくによる影響のおそれがあるとされる疾患についても把握できる体制で健康調査
を行うこと
9. 被ばくに対し感受性が強いとされる子どもたちに対する健康調査は早期に重点的に行う
こと
10. 健康調査に使用する機器は、可能な限り検出限界の低いものを選定すること
11. 子どもたちの被ばく量を抑えるにあたり、年間200食程度摂取する学校給食からの被ば
く量を抑えることは必須であると考えられることから、現在の給食食材の検査体制(10
月16日現在で47検体)では、県内で日に何万食と提供される給食食材の検査としては
甚だ不十分であり、各給食センターにおける一定期間ごとの食材全品検査等、早急に検査
体制を強化すること
12. 現在検討されている陰膳方式は、子どもたちの被ばく量を推定するには有効。しかし、陰
膳方式ではどの食材が汚染されていたかが判別できない。よって、陰膳方式で汚染が判明
した場合は、汚染度に関わらず使われた食材の追跡調査を実施する等、陰膳方式と食材検
査を組み合わせた検査を実施すること
13. 内部被ばくについては摂取した食品の寄与率が大きいことから、国が定めている暫定基
準にとらわれることなく、県民の安全安心を第一と考え、チェルノブイリ周辺地域におけ
る基準等も参考にし、特に、被ばくに対する感受性が強いとされている子どもたちに関す
る基準はより厳しく設定するなど、栃木県独自の基準を設定すること
14. 健康調査結果については、個人情報以外は原則公表することとするとともに、本人・保護
者への開示にあたっては、2値化した(問題あり・なしのみの)結果ではなく、生データ
を開示することとともに、そのデータの意味をわかりやすく説明し、生活するうえでの助
言等を加えることなど、県民の不安解消に努めること
地域があることなど、県内の汚染度にばらつきがあることから、汚染度に応じた検査体制
の構築を図ること
2. 特に、県北西部においては、主に冬季に発生する那須おろし、日光おろしと呼ばれる北寄
りの強風による表土の飛散により、呼吸由来の内部被ばく量の増大が懸念されることか
ら、その影響についても把握できる検査体制を構築すること
3. 県民の実効被ばく量を推定するにあたって、特に子どもに対しては、給食のほか、登下校、
部活動等の1日の生活パターンを考慮しつつ、外部及び内部ひばくの総量として行い、そ
の結果について広く県民に周知すること
4. 来年1月1日に完全施行される放射性物質汚染対処特措法では、年間1mSv(0.23μSv/h)
以上については、除染対象地域となる方向で検討されているとのこと。外部被ばくのみの
評価ではあるものの、この地域については国がその影響を懸念していることを認めてい
るところであり、それを踏まえて当該地域に居住する県民の詳細な被ばく線量を把握す
る必要があることから、血液検査等の臨床的な健康調査を実施すること
5. 長期低線量被ばくについては、その影響について専門家でも意見が分かれ、未解明な部分
が多いとされていることから、国内でこれまでに採用されてきた論文に頼ることなく、広
く国内外の最新情報を入手し、予防原則に則り、真に安全側に立った議論を行い、健康調
査等の対策に反映すること
6. 食品等からの内部被ばくについては、今後、数十年にわたって続くことはチェルノブイリ
原発事故後の事例で確認されていることであり、一過性の調査ではなく、継続的な健康調
査等のモニタリングを行うこと
7. 自然豊かな本県の特徴から、山菜・きのこ・ジビエ等四季折々の自然の恵みを楽しむ文
化があり、また家庭菜園を楽しむ県民も多いことから、流通食品の検査だけでは県民の健
康被害予防には難しい環境にあり、実際に体内に取り込んだ放射性物質の感知を前提と
した検査を実施すること
8. 被ばくに関して既知の小児甲状腺がん等に囚われることなく、膀胱がんや心臓病等、低線
量被ばくによる影響のおそれがあるとされる疾患についても把握できる体制で健康調査
を行うこと
9. 被ばくに対し感受性が強いとされる子どもたちに対する健康調査は早期に重点的に行う
こと
10. 健康調査に使用する機器は、可能な限り検出限界の低いものを選定すること
11. 子どもたちの被ばく量を抑えるにあたり、年間200食程度摂取する学校給食からの被ば
く量を抑えることは必須であると考えられることから、現在の給食食材の検査体制(10
月16日現在で47検体)では、県内で日に何万食と提供される給食食材の検査としては
甚だ不十分であり、各給食センターにおける一定期間ごとの食材全品検査等、早急に検査
体制を強化すること
12. 現在検討されている陰膳方式は、子どもたちの被ばく量を推定するには有効。しかし、陰
膳方式ではどの食材が汚染されていたかが判別できない。よって、陰膳方式で汚染が判明
した場合は、汚染度に関わらず使われた食材の追跡調査を実施する等、陰膳方式と食材検
査を組み合わせた検査を実施すること
13. 内部被ばくについては摂取した食品の寄与率が大きいことから、国が定めている暫定基
準にとらわれることなく、県民の安全安心を第一と考え、チェルノブイリ周辺地域におけ
る基準等も参考にし、特に、被ばくに対する感受性が強いとされている子どもたちに関す
る基準はより厳しく設定するなど、栃木県独自の基準を設定すること
14. 健康調査結果については、個人情報以外は原則公表することとするとともに、本人・保護
者への開示にあたっては、2値化した(問題あり・なしのみの)結果ではなく、生データ
を開示することとともに、そのデータの意味をわかりやすく説明し、生活するうえでの助
言等を加えることなど、県民の不安解消に努めること
また、下野新聞に下記のように掲載されました。